雨が降り、空気が急に冷たくなった。
日中はまだ蒸し暑かったりするが、風が吹くと気持ちよく、朝晩はようやく秋の気配を感じるようになった。着るものが限られる夏からやっとおしゃれを楽しめる秋がやってきた。といっても奄美はあまり寒くならないので11月まではシャツ一枚で充分だったりするのだけど。
昨日、店の前で何かがカサッと動いたので近づいてみたらヤドカリでなんだか貝が割れてぼろぼろのよれよれだった。おしりのクルッとまいた部分が丸見えでちょっと恥ずかしい感じ。よく店の前でカニなども見かけるが、海の近くといっても直線でも200mくらいは離れているし、途中の道は草がぼうぼうなのによくこんなとこまで来たなと思う。このまま道路にいると車に轢かれそうなので海に連れて行くことにした。新しい宿に引っ越せるよう探してみたが適当なものは見つからず、仲間がいそうなところに置いてきた。そこには小さなヤドカリがたくさんいてびっくりしたのは1~2mmくらいの赤ちゃんのヤドカリ。よくこんな精巧なミニチュアみたいなものができるものだと感心した。ヤドカリの赤ちゃんはどうやって産まれてくるのだろう?やどは最初からついてるのだろうか?そして大きくなったら新しいやどを見つけて引っ越すのか、それともやはり最初からやどは無くてわざわざ小さなやどを見つけるのだとしたらそれも凄い。よく見ないと砂に混じっていて踏んでしまいそうなくらい小さいのだ。どれぐらいの時間をかけて大きくなるのかなどなんだか不思議はっけーんみたいな疑問がいっぱい沸いてきて興味津々。誰か教えて~~。(ちょうど昨日奄美パークでやる写真展のPRに来てくれた奄探の亮くんなら知ってそうだけど、聞くの忘れた)
火の玉のような
今日も晴れたり、曇ったり、雨が降ったり忙しい一日。
相棒が出張の間、家事も食事も全部一人でやらなければいけないので
店と家の往復がいつもの2倍になっている。どんどん汗をかく。
東京がもうすっかり秋だといわれてもピンとこない。
さっき、お客さんが「江ノ島でコンサート見てきた帰りです」と興奮したまま、寄ってくれて、まるでその辺に江ノ島があるような言い方だったのがおもしろかった。
確かに飛行機に乗って2時間+1時間でいけるんだからその辺かも。
月食の話。毎日、月や星を眺めているのでその日も特別に意識しなかったけれど、ぼんやり赤い月から始まってやがて黒が混ざったような本当に燃えているような色(TVでシャクドウショクといっていたのは赤銅色のことだったんだけど灼銅だと勘違いしていた)になり、形もいつもの円ではなく立体感のある球でまるで何か魂のかたまりが浮かんでるようで凄かった。そのあと左下から光が戻りリングができたときも生命の誕生のような神秘的なものをイメージした。いいものを見た。
やはり笠利は特等席。
九月の空
いよいよ夏休みも最後かと思うとちょっと寂しい気分。
空はずっと高いところに雲が浮かんでいて大地にはススキの穂が揺れていたり、島も少しは秋に近づいた感もあるが、でもまだまだ暑い。
とても長袖、長パンは着れそうにない。(売ってるけれど)
釘付け
「これ、大豆ですから」のCMが好き。
そういえば、田中麗奈のでてるドラマも映画も一度も観たことはないけれど、なぜかずっと気になる存在だった。豊川悦司もいい。今、このキャスティングでドラマを作ったらきっと面白いはず。
のんびりおだやかとは違うぞ
お盆明けで気が緩んでるのか、暑さでボケているのか、いやいや、これが島の人間の特徴なのだ。
最近、頼んだことがちゃんと約束通りに守ってもらえなくて時間を無駄にすることが重なった。以前なら怒りをそのまま言葉にしてクレームをつけるところだろうが、似たような経験を何回もするとなんだか呆れて、またか・・まぁそんなもんだろうとこちらもあっさり許してしまう。島のてげてげ(いい加減、テキトー)の悪循環だ。僕もそんな島の血を100%受け継いでいるのだがこんなときはやっぱり嫌になる。
お互い様で馴れ合うのはよくない。
PINK CLOUD + WHITE MOON
今日は旧盆でお墓参りのため三時で閉店いたします。
おとといの夕方、いつもは朝焼けの東の空が夕日に照らされて赤く染まっていた。中に太陽が隠れているようにも見え、隣にまだふくらみかけのボールのような白い月が浮かんでいるからちょっと不思議な風景。
雨のあとは透き通るような青
最近、内地(本土)と気温が逆転してるみたいだが、こちらも昨日はずっと曇りで蒸し暑く、体がだるくて眠くて仕方なかった。夕方から雨がぽつぽつと落ちてきて、30分くらいザーザーと降った。
シャワーのような雨で植物を軒下から出してあげた。
農作物にとって夏の雨は黄金の雨というらしい。ごくごくと喉を潤す感じだ。で、自分も無性にビールを飲みたくなったが、買い置きはなくあきらめる。今日、明日は高校野球やサッカーをTVで観戦しながらビールを飲みたいからこれから買出し。
夜も雨が降ったみたいで、けさは空気の澄んだスカッとした青空。快晴だ。
七夕
昨日は旧暦の七夕。店の真上にあるテラスでゴザを敷いて横になる。
はじめは星がたくさんあって綺麗だなぁと当たり前に感じるだけだが、じっと見ていると星はどんどん多くなり10倍くらい膨らんで自分の背中が地球にぴったりと張り付いたまま一緒に宇宙に浮かんでる感覚になる。日常の暮らしが一瞬遠ざかり、今こうして生きていることの不思議さを思う。本当は生まれてから死ぬまでずっと一人ぼっちでそれは猫も人間もみんな同じだと思った。
と、書いている今はもう煌々と日が射し、眩しい光に包まれたいつものけだるい昼間で、なーんだみんな一緒に生きているから幸せなんじゃんと夜の寂しさが嘘のよう。
島内ぐるぐるバス
ずっと楽しみにしていた一週間が終わった。毎日暑くて毎日海に行ったが、店も開けていたのでそわそわ落ち着かない日々だった。やはり島では自分で車を運転できないとどこにも行けず、不便だ。(なかには自転車で島中どこへでもいける方もいらっしゃるが)やはり島内での交通の便はなんとかしなくてはいけない。
現在のバスの運賃や運行、利用状況をちゃんと調べたわけではないので問題点を指摘するつもりはないが、もっと気楽に利用できるようになったらいいと思う。たとえば、名瀬を中心に片道180円くらい(何処で降りても同じ、距離が短くても長くても均一)で北の端や南の端まで行けるようになったら往復しても360円だし、一人のときはもちろん、家族4人くらいで出かけてもマイカーではなくバスのほうがガソリン代も浮く。お酒を飲むことだってできる。駐車場の問題や渋滞、排気ガスも減るだろうし、何よりも街や村の活性化につながる。名瀬に人を集めるのも田舎に人を呼ぶのも同じ事だ。すべての観光客が免許を持っているわけではないし、地元の高校生やお年寄りだってもっと行動範囲が広がるはず。
電車がない代わりにかわいいマイクロバスをたくさん走らせて島中を活発にする。自分も車の運転は好きだが、ビールを飲みながらや居眠りしながら、本を読みながら海沿いや深い緑の山間をバスに揺られて走るのはきっと楽しいと思う。
夏の証
昼間は太陽と潮にさらされ、真っ青な海の中で手をつないで思いっきり笑いあう。夜はダーンと胸に直接当たって体中に響くような音と、信じられないくらい高く大きく広がるのに一瞬のうちに消えてしまう儚い光を並んで見つめる。親子で兄弟で家族で過ごした何十年分かの夏の記憶が幾重にも重なって蘇った。夏のど真ん中にいる。