七夕

昨日は旧暦の七夕。店の真上にあるテラスでゴザを敷いて横になる。
はじめは星がたくさんあって綺麗だなぁと当たり前に感じるだけだが、じっと見ていると星はどんどん多くなり10倍くらい膨らんで自分の背中が地球にぴったりと張り付いたまま一緒に宇宙に浮かんでる感覚になる。日常の暮らしが一瞬遠ざかり、今こうして生きていることの不思議さを思う。本当は生まれてから死ぬまでずっと一人ぼっちでそれは猫も人間もみんな同じだと思った。
と、書いている今はもう煌々と日が射し、眩しい光に包まれたいつものけだるい昼間で、なーんだみんな一緒に生きているから幸せなんじゃんと夜の寂しさが嘘のよう。

島内ぐるぐるバス

ずっと楽しみにしていた一週間が終わった。毎日暑くて毎日海に行ったが、店も開けていたのでそわそわ落ち着かない日々だった。やはり島では自分で車を運転できないとどこにも行けず、不便だ。(なかには自転車で島中どこへでもいける方もいらっしゃるが)やはり島内での交通の便はなんとかしなくてはいけない。
現在のバスの運賃や運行、利用状況をちゃんと調べたわけではないので問題点を指摘するつもりはないが、もっと気楽に利用できるようになったらいいと思う。たとえば、名瀬を中心に片道180円くらい(何処で降りても同じ、距離が短くても長くても均一)で北の端や南の端まで行けるようになったら往復しても360円だし、一人のときはもちろん、家族4人くらいで出かけてもマイカーではなくバスのほうがガソリン代も浮く。お酒を飲むことだってできる。駐車場の問題や渋滞、排気ガスも減るだろうし、何よりも街や村の活性化につながる。名瀬に人を集めるのも田舎に人を呼ぶのも同じ事だ。すべての観光客が免許を持っているわけではないし、地元の高校生やお年寄りだってもっと行動範囲が広がるはず。
電車がない代わりにかわいいマイクロバスをたくさん走らせて島中を活発にする。自分も車の運転は好きだが、ビールを飲みながらや居眠りしながら、本を読みながら海沿いや深い緑の山間をバスに揺られて走るのはきっと楽しいと思う。

夏の証

昼間は太陽と潮にさらされ、真っ青な海の中で手をつないで思いっきり笑いあう。夜はダーンと胸に直接当たって体中に響くような音と、信じられないくらい高く大きく広がるのに一瞬のうちに消えてしまう儚い光を並んで見つめる。親子で兄弟で家族で過ごした何十年分かの夏の記憶が幾重にも重なって蘇った。夏のど真ん中にいる。

島の片隅でもちゃんと一票

すべてにおいて結局が数の勝負、どこにも、誰にも投票されなかった票が4割以上あってもそれで決着がついてしまう。
確かにちゃんと考えずに無責任に投票されるよりは棄権されたほうがいいのかもしれない。でも本当は組織票などで左右されずに個人個人が本気で考え、投じた一票のほうに価値をもたせるべき。そのためには国民一人一人にもっときちんと考えが伝わるよう努力すべきでそれは選挙の時期だけのTVのCMなどによるイメージ戦略ではなく日頃の活動、発言によるものであってほしい。

晴れなのにどんより

昨日とまったく同じ空。晴れているのに曇り。新聞には靄(もや)だと書いてあった。蓋をされたなべの中にいるみたいで海は全然青じゃなく、白い空気と同化して消えてしまい、山もそこだけ影のようにグレーが濃くなっているだけでちっとも緑じゃない。太陽もぼやけて中途半端な眩しさだ。もし2年後の皆既日食がこんな天気だったら台無しだ。そしてそれどころかもしかして、もっと温暖化が進んだ近未来の地球の晴れた日というのは毎日こんな風かもしれないと思ったら本気で恐ろしくなった。真っ青な空と海、白く大きな入道雲、そして生き生きと輝く濃淡のある緑。何もない奄美で一番自慢できる夏の風景なのに。

赤く太陽に染まったフラガール

毎日、暑くて暑くてもうTシャツに短パン、ビーサンが定番のスタイル。
相棒に「今日は何着るの?」と聞かれてもいつものとしか答えようがない。
何で聞くのかといえば自分と同じ格好が嫌だからで昨日も無理してシャツを着ていた。
二人でTシャツを着ててもしょうがないでしょというけれど、汗だくの姿を見てると無理があり可哀想だ。素直にTシャツを着たらいいのに。
おととい、ラスティックのKさんご一家と一緒にバーベキューをした。
おそろいのタンクトップ姿がすごくかわいくて(失礼)、昨日飛行機に乗る前に寄ってくれたときも奄美teeとALOHAteeのおそろいで色も同じだった。すがすがしくて気持ちよかった。
人と一緒が嫌なのは僕もおなじだが、このTシャツを着ているのはどこかで気持ちが通じ合った仲間のようであり、誇らしくさえ思う。僕は毎年2,3枚は新しいのを買うが古いものもずっと大事にしていて、こないだもう洗濯しすぎてぼろぼろになったTシャツを着て店にでたらみっともないのでやめなさいと怒られ、自分でもちょっとこれはないなと反省。おかげでもう一枚買うことを許してもらえたが新しいTシャツを着るとそのままどこかに遊びに出かけたくなってしまう。
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ムシムシ

今日、たった今ももの凄く蒸し暑い。夕べ家の中でゴキブリを発見して、あわてて新聞を丸めて追い回した。潰さないように軽く叩いてそっと外に捨てようとしたら、庭にもなにやら黒い影があり、懐中電灯で照らすと植木鉢の裏から5,6匹出てきた。バンバンバンともぐらたたきのように追い掛け回したが、半分くらい逃がしてしまった。コオロギやカナブンなどは全然平気だがゴキブリは嫌いだ。うちは飲食店ではないが、もし店の中にいたらお客様にも嫌な思いをさせてしまう。(朝、掃除しててフィッティングでカニを見つけた時は笑ってしまったが)同じ虫でも歓迎するのは、子供の頃からずっと追いかけまわしていて、必ず毎年一匹か二匹、家の中に飛んでくるクワガタ。店を閉めようとしたらシャッターの上のほうにいて、オスならもっと嬉しかっただろうけど、僕にとってはスイカと花火と並ぶ夏の三大風物詩。
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奄美はひとつの大きなシマ

昨日の雨はあれからどんどん激しくなって図書館に行く途中の道路は滝のようになっていて、また台風で地盤がゆるくなっていたり、新潟のように地震の被災地などでは大変なのにと優しいと書いたことをちょっと後悔した。でもその雨が落ち着くと空気は澄み、気温も10度くらい下がったみたいで本当に過ごしやすくなった。昨夜も布団を掛けてぐっすり眠ることができた。昨日、愛知からラスティックハウスのKさんがご家族で遊びに来られた。そのままカケロマに行かれるそうで明日は晴れますよと送り出したが今のところ曇り空でまた雨の予感。まだ三日あるので真っ青な空、海もきっと体験できるはず。入れ替わるように大阪からのお客様(こちらはくるみの木の石村さんのお知り合いでわざわざ場所を調べて探してきていただいた)が瀬戸内町経由でご来店。ちょうどそのときにいらしたもう一組のお客様も瀬戸内町からで、そのあとにもまたお一人いらっしゃった。地図を見ると分かるのだがうちの店があるのは奄美の東の端でずっと南の端の瀬戸内の海まで見渡すことができる。車で3時間近くかかるのに本当にありがたく素直に嬉しい。
よくされる質問「なんでこんなところでお店を?」にいつも僕が答えるのは「海の近くだからです」だが、商売をするならもっと人が集まる場所、目立つところでやらないとダメだよと意見をいただくことも多い。
お店を移転したときから今まで、僕は遠くなってもお客さまに来ていただけるから大丈夫なんだと思いあがっていて、実はお客様に不便を掛けてしまってまで自分の勝手な思いで好きな場所に店を出したということを考えていなかった。
なかなか簡単に行けなくなったと聞くたびに申し訳なく思う。
それでも一箇所に集中して店がある必要はないと僕は思う。
大きなシマのいろんなところにおいしいカフェやレストランがあっていつでもおいしいコーヒーが飲めたり、公園の近くにうまい焼き鳥屋があってビール片手に花見ができたり、こうして海のそばなのに服屋があって海からあがってそのまま新しいTシャツに着替えたり(都合いい)するのが楽しいのだ。
いつか、ここに洋服屋があって良かったとお客様にも感じてもらえるように頑張るしかない。一年ここで生活して見えてきたことも多い。
まだまだシマに足らないもの必要なものはたくさんあるが、あせらずじっくりとまずは自分の足元から。
あ、今日は水曜ですがお店営業してます。
台風で金曜にお休みしたので・・
是非遊びに来てください!
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優しい雨

昨日は湿気がすごく、とても蒸し暑かったがLIVEの終わり頃から北の空には音のない稲光があった。家に帰ってしばらくしてから雨が降り出し、今朝もしとしとと降っている。風がひんやりと冷たくて一日でこんなに違うのかとびっくりするほど涼しい。また暑い夏の日差しがすぐ戻ってくるだろうがその前にちょっと休憩の、植物を枯らしまくった台風の雨とは全然違う優しい雨。

sapatos LIVE

予報は雨で、せっかくなのにまたかと思っていたら今の時間は晴れ。このまま夜まで晴れててほしい。すっかりご無沙汰してしまっている夢紅でボサノバのライブがあるからだ。企画したのは高校の同級生で、実は夢紅を通して知り合うまでお互い名前を聞いたことがあるくらいで一度も話をしたことが無かった。もう高校を卒業して25年も経つから、たとえ昔は仲良くて今も同じ島に住んでいてもなかなか以前と変わらずに付き合うというのは難しい。お互いそれぞれに生活の場があって接点が少ないからだ。だからこうして新たにつながりがもてた事はとても嬉しい。新しいけれど懐かしい友人ができた気分。仕事が終わったらそーっと観に行きます。