目がものすごくかゆい。
東京の二日間は天気も良く暖かかった。心配した花粉もさほど感じなかったのに、なぜか島に戻ってきたら目がかゆい。バニラエアの機内は奄美への「行き」のひとばかり。僕のような「帰り」利用は少なそうだった。友達グループやカップルがわくわく感たっぷりの明るい表情をしていた。そんななか僕だけが疲れた顔をしていたのが迎えに来ていた相棒やチビにも伝わる。電車を乗り継ぎ6時間超の旅だ。そりゃやっぱり疲れる。
初日の重い荷物の反省を活かして二日目は飯田橋の駅のロッカーに荷物を預けた。泊まった馬喰町もそうだったが、この界隈は全く知らない街、時間に追われぬよう一日のんびり過ごすことにした。20歳の頃に買い物に来た記憶がうっすらある神楽坂に行ってみる。googlemapを頼りに大きな道路を渡り坂を上る。目的地にたどり着くと目の前に地下鉄の改札があった。また余計な距離を歩いた。しかし今日はそれも良しとする。いろんな角を曲がり面白い風景、店に出会う。ガイドブックよりも自分の勘で見つけるほうが楽しい。と、いいつつお昼は神田川沿いの有名なレストランでピザやパスタをいただく。天気が良く最高のロケーション。これで桜が満開なら言うことない。満腹になったところで、先に見つけた銭湯にいく。温度計は40度だったが、しびれるくらい熱かった。常連らしきおじいちゃんたちに混ざっての一番風呂。フルーツ牛乳までのフルコース。奄美に戻ったらまた仕事に追われる日々が待っている。東京の真ん中でのんびりできてよかった。会った人たちが昔の僕を知っているから一緒に過去を振り返り懐かしむこともできたが、同時に今この瞬間、一緒にいることに喜びを感じる。やっぱり未来の世界に遊びに来てるような気分になる。銭湯で頭や身体を洗いながら、鏡にうつる自分のたるんだ腹に銭湯通いだった18の僕の嘆く声が聞こえる。
2018 03 14
預けたらよっぽど楽だったろうに、大きく重たい荷物を持ったまま移動。電車の乗り換えをなるべく少なくしたつもりが目的地から離れた駅に降りてしまったりと無駄な歩きを増やしてしまう。駅の中はまるで迷路のようで間違えるたびに人の波に逆らって歩くことになる。なるべく身軽にが鉄則だった。何度も経験してるはずなのになぁ。
2018 03 12
27才の若い男と駅で待ち合わせた。いきなり「老けたね」と。途中のバスや電車の中、LINEで近況をきいた。すっかり変わった駅とその回りの風景。その男と同じく街も未来の姿になった。駅前の店でラーメンと餃子とライスを食べた。「相変わらず食べっぷりいいね。歳をとっても食が細くなってないのはうれしいね」だと。一人暮らしの男の部屋で一緒にビールを飲む。南の島から出てきたじじぃにとって、毛布一枚で寝るのはちょっと過酷だ。マフラーを巻いてパーカーを被って目を閉じた。眠れたのかどうか、窓の外の明るさで目が覚めた。隣で寝息が聞こえる。さぁてキスして起こすか。
2018 03 11
「あ、そうだった。今日は日曜だった」と思い出したのは、もうあと50メートルくらいで店に着くという小宿の川を渡ったあたりだった。休日特有の静かで穏やかな空気が流れていて、なんとなく春の匂いも感じた。定休日なのにお店を開ける。普段なら感じるプレッシャーもあまり感じなかった。一人でこなせないほどお客さんがたくさんいらっしゃるわけではない(多分)ので、のんびり落ち着いて仕事をすればいい。お客さんに「普段日曜はここ定休日なんですが、今日開いてるのは知ってたんですか?」と尋ねたら一組だけがblogで見たとおっしゃった。他の方は、たまたま寄ってみたとのこと。日曜日にお買い物をする。ランチを食べてのんびり、お友達と、家族と、彼氏や彼女と。ごく普通の当たり前の風景だが僕らはそれを提供できないでいた。楽しそうにお買い物をしてる様子をみてるとこちらも嬉しくなる。僕にとってはイレギュラーな日曜出勤のおかげで何組かのお客さんの休日の楽しみに加えてもらえた。サービス業が日曜に休むなんてと叱られそうな気がした。これからはなるべく開けられるように調整したい。3月11日 穏やかで平和な休日がどれだけありがたいか身に染みて感じた一日。
2018 03 10
病気じゃないけれど、調子が悪い日がある。気分がすっきりしない、他人から見たら機嫌の悪そうな日。そういう時は早めに寝てスイッチを切り替える。また明日がくれば何かが変わる。昨日を引きずらずに新しい朝を迎える。一度死んで生まれ変わるように。今日だけがたまたまそういう日ならそれで解決できるが、一週間や一か月単位で続くとさすがに滅入る。それでも長期で明るい予測をする。それは今までの経験上ほぼ正しい判断で、良い方向、明るい方向へ考えが向かっていれば必ずそこに行きつく。能天気なわけじゃない。それなりの努力をする決意を支えるための気の持ち方だ。って早めに寝ようとしたのに日記を書くために起きている。
2018 03 09
アクセサリー作家、ta-taのNちゃんがインスタでカイリーミノーグのPVにはまってると投稿してて、さすがにその場でオレも好きだったとはコメントできなかったが、今日店に現れたので、すかさずその話を振ってみる。
「私、あのPVの世界観が大好きなんです」
うんうん、わかる。でもその曲が流行っていた頃、まだ産まれてないのでは?なんで知ってる?
今は古いビデオもyoutubeで観れる。そのMTV全盛の80年から90年を経験してた人が懐かしくて観るのはわかるがどうしてその時代のその曲がいいと思ったのか不思議だった。
「なんとなく覚えてて、、、小さいころに親が聴いてて、、、」
そうか、ご両親が僕と変わらない年代ってことだ。
ストック・エイトキン・ウォーターマンが作った曲の華やかだけどどこかぜつないメロディと、MTVの画面で踊るカイリーのスタイルの良さやかわいい衣装が印象的だった。
だから、あの曲やこの曲もいいよね?知ってる?って話したが肝心の曲名がでてこない。
で、これ。
2018 03 08
出張が目前に迫る。なんとか確定申告もめどがついた。あれもこれもと欲張ってもおそらく体力がもたない。
一番の目的はいいものとの出会い。お客さんに喜んでもらえるものを見つけてくるということ。
そしていつも同じ場所の内側からしか見てないかったものをちゃんと外から眺めて新しい発見をしたい。たくさん歩くので天気が良くあったかくなるといい。花粉症がちょっと心配だけど。前回のように必ずいい出会いがあるはず。
2018 03 07
一週間があっという間だ。
なんだかいろいろと焦る。こないだ正月!と思ったらもう3月で、確定申告締め切りまであと一週間。
ぎりぎりに間に合うのはいつものことだが、重い腰を上げるまでが時間かかるだけでやり始めるとすぐ終わっていたのに、今回はやたらと時間がかかっている。あれもこれも気になることが多くて集中できていない。
3月はいろいろと変化のある季節。卒業や進学、就職など新生活に向けてちょっと落ち着かない日々になってるんだろうなと他人事のようだが、どれもみんなつながって影響してくる。
節税とは反対に、みんなが進んで納税したくなるようなシステムにできないのかな。元気な人が楽しくたくさん働いて稼いだお金を、本当にそれを必要とする人に行き渡るように国にお金を預ける。お金がなくても健康で安心して暮らせる場があれば幸せを感じることができる。お金を生み出す才能がある人が困っている人にどんどん回してあげたらいいと思うんだけど、そういう気持ちのある人はたいていお金を稼ぐのが下手で、反対に私利私欲の強い人は他人をうまく利用してどんどん集めてしまうんだよね。あ、こういうことを言うとお金に嫌われてしまうんだった。
そろそろanoneの時間だ。
高千穂理容室
前回、いつ髪を切ったかわからないが何となく頭がもさっとして不潔っぽい。くせ毛で白いものがまだらになってて、伸びてくるとそんな感じになるのだ。チビと一緒に名瀬のおじさんのところに切りに行く。ぼくが初めておじさんのところで髪を切ってもらったのが小4くらいだったか。姉妹で美容室をやってた叔母が嫁いだ先が理容室だったのだ。それからずっとお世話になっている。おじさんは一人で朝8時半から夜7時まで休まず働いている。もう70を過ぎてるがまだまだ元気だ。ドア一枚で自宅とつながっていて、おばさんがよくそこから顔をのぞかせる。田舎の街でもいろいろ変わっていくが、この店はずっと昔のままだ。変わったのはテレビが液晶になったくらい。漫画が大好きだった僕はいつもそこで4週分の少年ジャンプをまとめて読んだ。「ド根性ガエル」に「リングにかけろ」「ストップひばりくん」、「こち亀」もか。いつも髪を切って頭を洗ってもらうだけだったが、あの泡をいっぱいつけてひげをそってもらってるお客さんの気持ちよさそうな顔。床屋さんのにおいはあのシェービングフォームの匂いなのか、それともメンソールの効いたシャンプーか。子供のときにみたそのお客さんよりも今の僕のほうが年を取ってるはずだけど、いまだに顔そりはしない。一緒に髪を切ってもらったチビは最近バリカンが平気になった。頭も洗う?って聞かれたけれど、そのままでだいじょうぶって答えてた。まだ前にかがんで頭を洗うのは不安があるみたい。同じ場所で同じ人に髪を切ってもらっている。45年前の記憶もそのまま鮮明に残っているがタイムスリップ感はない。ずっと今が続いてるだけだ。
おじさんは営業時間をきちんと守る。個人商店だからこその規律。お客さんを第一に考える心構えだ。それが長く愛されるお店の秘訣なんだと思う。自分の都合で開店時間を遅くしたり、早じまいしたりしてしまう僕はまだまだ未熟ってこと。
2018 03 05
家でradikoやspotifyをいい音で聴くためにスピーカーが欲しかったのに、新しもの好きが災いしてAIスピーカーのアマゾンecho dotを買ってしまった。radikoのエリアフリーには対応していないうえ、spotifyも聴けない。
そして単体では音が悪く結局別のスピーカーが必要になる。声に反応して答えてくれるのが売りだがこれもレベルが低すぎて飽きる。例えば「アレクサ音楽止めて!」「音楽!ストップ!!」と言うと、うるさい子供やペットを叱っているようでストレスだ。手で操作すればいいものをわざわざ音声で動かす必要はなかったってことか。そもそも「あれして!これして!」って使われるのは僕の仕事だ。