小学一年生のちびが泣きながら宿題をやっている。
漢字の書写だが「右」や「左」、「石」が苦手らしい。
バランスが悪いと何度も消しゴムをかけて書き直す。
「ちゃんと書けてるよ。そのままでいいじゃん」と言っても
いや、これじゃだめなんだよーってまた消して書きなおす。テーブルの上は消しゴムのかすだらけ。
僕が子供の頃は全部やっつけだった。その日のうちに終わらせることはなく、翌日の朝、登校前にぎりぎりでやるから書きなおしなんてありえない。
やっと全部終わって親のチェックのサインを書く。簡単な「山」と「田」なのにちびから駄目だしが。
どうして大人なのにちゃんと書けないの?だって。
そういう親に似ない努力家のちびは奄美市美展で奨励賞をいただいたらしい。
お父さん、全力で走ったらぼくに勝てる? そりゃあ勝てるよと言ってみたが全力で走ること自体大丈夫なのか。
毎日宿題をちゃんとやる子供に負けないようせめて日記ぐらいは続けないとね。