ハゲやゴマ塩やテカテカやお腹ぷくぷくマシュマロマンたちと飲んでいる。
目を閉じ、声だけを聞いていれば30年前と何も変わらない。
10代だったあの頃の僕らにとって今目の前にあるのは想像もできなかった30年後の未来の世界だ。
みんなそれぞれ立派な大人になった。
同じ島に住んでいるのに同級生に会うことはめったにない。
「やー(お前)が同窓会に顔ださんからじゃが」と言われたが、意識して不参加なわけじゃない。
たまたま行けないことが多かった。たとえ行けたとしても数年に一回くらいだからやっぱり今日と同じような気持ちになったはずだ。
ほとんどが幼稚園の頃から知ってるやつばかり。
みんなよく生きてるなと思った。
そして僕自身も。
30年なんてあっという間だ。だけど、、本当にいろんなことがあった。
それはハゲもゴマ塩もテカテカもお腹ぷく・・・もみんな同じだろう。
仲間の一人が永遠の眠りについてるそばで、僕らは酒を酌み交わした。
そして僕はちょっと酔った頭でまたその先の30年を考えてみる。
もうびんびんやぎんぎんになるような抑えきれないようなほとばしるような性欲いや情熱は無くなってるだろうが、生きる欲はずっと失わずにいたい。
毎日、嬉しい楽しい悲しい寂しいそしてせつない、全部の感情を噛みしめるように味わいながら生きてやろうと思う。
10代だったあの頃と同じように。