虹の橋

運よく朝の散歩を一日さぼれたので、今日は元気に海に向かう。晴れているのに雨が降ってきて朝日の反対側に大きな大きな虹がかかっていた。こういう日に限ってカメラを持ってきてない。驚いたのは虹は見事に全体像を現していてしっかり足元まで見えていた。山の向こう側ではなく手前にかかっているのだ。もしかしたら、虹に触ることができるかもしれないとゆっくり大きなその橋のたもとに近づく。近づくたびに薄くなっていき、目的の場所に着いた時には完全に消えていた。近くに行くと見えなくなるのかもと元いた場所に全力で走って戻ってみたがもう跡形もなく消えていた。もしも虹に触れることができたとしてもきっと何もつかめないだろう。万が一、カッチンカッチンだったとしてもその上に登ることは僕にはできない。真下からその綺麗な色を眺めながらくぐることができたら大満足だ。