「あ、そうだった。今日は日曜だった」と思い出したのは、もうあと50メートルくらいで店に着くという小宿の川を渡ったあたりだった。休日特有の静かで穏やかな空気が流れていて、なんとなく春の匂いも感じた。定休日なのにお店を開ける。普段なら感じるプレッシャーもあまり感じなかった。一人でこなせないほどお客さんがたくさんいらっしゃるわけではない(多分)ので、のんびり落ち着いて仕事をすればいい。お客さんに「普段日曜はここ定休日なんですが、今日開いてるのは知ってたんですか?」と尋ねたら一組だけがblogで見たとおっしゃった。他の方は、たまたま寄ってみたとのこと。日曜日にお買い物をする。ランチを食べてのんびり、お友達と、家族と、彼氏や彼女と。ごく普通の当たり前の風景だが僕らはそれを提供できないでいた。楽しそうにお買い物をしてる様子をみてるとこちらも嬉しくなる。僕にとってはイレギュラーな日曜出勤のおかげで何組かのお客さんの休日の楽しみに加えてもらえた。サービス業が日曜に休むなんてと叱られそうな気がした。これからはなるべく開けられるように調整したい。3月11日 穏やかで平和な休日がどれだけありがたいか身に染みて感じた一日。