感動のツボ

映画やドラマを観ていて、僕が一番やられるのが「手をつなぐ」シーンだ。
夜中に何気なく観ていたドラマのワンシーンで気付かされた。
泣きのツボはいつもそこだった。
悲しい別れのキスシーンとかではなく、男女、歳の差関係なく人と人が手をつなぐシーンの映像は一番心を
強く揺さぶられる。たとえばケビンコスナーの「パーフェクトワールド」や綾瀬はるかの「ICHI」でも
意識して描かれてた。これは映像だから簡単に表現できるけれど、小説のなかで言葉だけで表現するのはむずかしい。
手をつなぐ行為は本当に照れくさく、普段、親しい人の間でもあまりないことだ。
僕は小学校一年の時に学校の中を男女2列に並んで散策する(花壇の観察など)授業があり、その時も
女の子と手をつなぐのが嫌でその子の手をずっとつねっていた。その女の子は怒ることも先生に言いつけることもなくじっと我慢してた。よっぽど怖かったのかも。それから小学4、5年の頃、母親と街を歩いていていきなり手を繋がれたとき、恥ずかしかったが振りほどくと傷つくと思って我慢した。
高校の体育祭のフォークダンスの時、好きな女の子の直前で音楽が終わってしまってものすごくがっかりしたこと。手を繋いだ記憶はずっと消えない。手から伝わる温もりは僕らが共に今を生きている証。
反対にニコニコ笑いながら簡単に握手を求めてくる政治家みたいなのは信用できないってのもある。
昨日読ませてもらった友達が書いた本のテーマも人、家族のつながりだった。
読み終わった後、遠く離れていて無理だけど、感謝の気持ちを込めてしっかり握手したい気分になった。
P1000032m.jpg