今も昔も

昨日の月と今日の月はどっちが真ん丸なんだろう。あたりは雨で濡れてネメッとした真っ暗闇なのに月が出ている東の空だけはオレンジの明かりで照らされている。静かな夜だし、日曜が終わるのはなぜか未だに寂しい。暦をみて明日も祭日だった!そうか連休かぁと嬉しくなる。学校や会社に行くわけでもないのに不思議だ。子供の頃から染みついた感覚がずっと残っているみたいだ。子供のころと住んでいる場所は違うが同じ島の中で暮らしていると時間がギュッと詰まって今も昔もすぐ隣にある感じがする。図書館から借りてきた島尾伸三さんの本には島の昔がたくさん出てくる。僕はずっと後輩だが、子供のころの思い出をどんどん引っ張り出された。一日の終わりにふと感じるあの胸がギュッとする寂しさは島に住んでいる限りまぎらすのは難しい。