白と黒

入梅しても昨日今日といい天気。ただ風がなく蒸し暑い。
ようやく出張の手配ができ一安心。犬も連れて行こうかとか、猫はどうするとか、車を持ってこれるかとか、また肝心な展示会の日程も決まらずに落ち着かなかったが、なんとかクリアできた。休みも一日だけずれるが定休日でこなせる。夜、直行便で飛び、翌日が仕事で次の日の朝8時15分の飛行機で帰ってくる。それだけで交通費は普通ならハワイだって行ける。まぁ今回はマイルを使って最低料金で行けるからいいのだが。
何も無いのが魅力だなどと甘えてはいけないのだ。観光でわざわざ奄美に来られる方はそんな高い料金を支払ってやってくるのだから。JAL便だけだからそんな料金設定なのか、もっと島への出入りがしやすいように福岡などの直行便も復活させるべきだ。島の自立って行政は本気で観光事業が成り立つように動いているのだろうか?
経費削減のために展示会をおろそかにはできない。僕らにとって店が成り立つための大切な元になる仕事だからだ。期待して服を見に来てくれるお客様のためにもちゃんといいものを見つけてきます。
夜中に犬に起こされ、ビデオに録っておいた教育TVの特集「サイボーグ009」を見た。子供の頃に読んだが内容はすっかり忘れていてもう一度読みたくなった。石ノ森章太郎のライフワークのような作品で大人になった今のほうが理解できるかもしれない。途中で書けなくなってしまったのは、それほど深く入り込み、もうそれ以上表現できなくなってしまったからだろうか。子供の頃、考えてしまうとどんどん深みにはまって戻れなくなり、怖くて不安になることはしょっちゅうあった。それを知らん振りして、見ない振りして、生きているのがずるい大人になった証拠だ。

天然生活

発売日を過ぎても本が届かず、定期購読してるのになぁと不思議に思いながらまんまるパンと夢紅に顔をだす。夕方だったけれどまだ少しだけ残っていてちゃんと美味しいパンを買うことができた。そのまま海辺でぱくつく。まんまるさんの周囲は本当にのどかでやさしい空気に包まれている。しかし、どこに行くのにもオンがはしゃぎすぎて大変で倍疲れてしまう。で、出かけるのがおっくうになってしまうのだ。それでも昨日は夢紅の前に広がる海や庭の緑、大きなガジュマル、それから家の中からこちらを見つめるシェルやすばるのかわいさにも癒され、久々に自宅以外でのんびりすることができた。6年ぶりに食べたカルボナーラも本当に美味しかったし、いちごのシャーベットもグレープフルーツジュースもお手製のバニラアイスもみんな美味い。日常にあるプチ贅沢はやっぱり大事なのだ。そしてまんまるにも夢紅にも本は届いていて、なんでうちだけ??と思いながら見せてもらった。
以前から僕は自分の視点で紹介するおすすめマップを作らなくてはと思っていて、そのためにも定休日を曜日で固定しないように変更することにしたのだけれど、こうして雑誌で紹介してもらえるのは有難く本当に感謝しています。でもやっぱり自分も作らなくてはと、ようやく自らのケツを叩く。
080521yumekurenai1.jpg

太陽と月

雨があがり、午前中はまだ雲が多く霞がかった景色だったが風がそれを強く吹き飛ばしてくれてどんどんクリアになった。空気が澄み透明になると、太陽の光は白い壁に反射して拡散し、一気に島を夏の風景に変えた。店にPCを置くのをやめて、開いたスペースにターンテーブルとミキサーを置いた。押入れにしまったままになっていて、少しほこりをかぶっていたので丁寧に磨いてからボーズにつないだ。聴きたかったレコードを引っ張り出して次々とかけてみる。ノイズも全然気にならず、音が出た瞬間に鳥肌がたつような高揚感を覚える。CDやipodの音なんて比べ物にならない。やっと、(ボーズを)買ってよかったと思えた。レコードを回しっ放しにして店の上のテラスにでたらおなかの大きいクロクロを守るように腕枕をしてクロッケが寝ていて、ちょっと感動していたら駐車場に車がすっと入ってきて、ちょうど会いたかった人にタイミングよく会えてびっくり。
一緒にお茶を飲み、店でレコードも聴いてもらった。一緒に聴いたのは「who needs you」であとから「follow me」にすれば良かったなと思った。夜は満月で、顔を出してから沈むまでずっとオレンジ色のままで、海は月明かりでそこだけぼうっと浮かび上がり、遠くの波の音まで聞こえてくるようだった。ここで暮らすことの喜びを感じる瞬間。
今日はお休みです。
5月は水曜定休のままで来週も28日がお休みになります。

恋するairy

いつか、書いてみたいと思うことがあってやっと書き始めた。
書きながら自分にとって大切なものはいったい何なのか少しずつ見えてくる気がする。
最近、朝目覚める時の気分はどうですか?
子供の頃、学校へ行く日はなかなか起きれないのに日曜はシャキーンと目が覚めた。それは起きて脳がスイッチを入れた瞬間に、今日は学校行かなくていいんだぞ!父ちゃんも休みでそばで寝ているぞ!いやっほう!と体全体に喜びを伝えているみたいだった。
別に学校が嫌いなわけじゃなかったし、行きたくないと思うことは滅多になかった。だけど家族と一緒にのんびりできる日曜が一番の幸せだとわかっていたのだ。一日はうそみたいに長く、午前中も、お昼も、夜もずーっとずーっと楽しかった。大人になった今みたいにあっという間に終わったりしない。
そんな日曜を僕はすっかり忘れてしまい、遠くに置き去りにしたままでいる。
今、日曜がお休みでないのは仕方ない。でもそのかわりにお客様がお休みで、ふらっとリラックスした穏やかな顔で遊びに来てくれるのが嬉しい。ご家族でもカップルでも友達同士でもお一人でも。
洋服の話だけでなく、趣味の話やご家族の話などおしゃべりしてくれる時間はぼくらにとっても幸せな時間。
みんな大好きなものをたくさん抱えていて、それが日曜だけでなく平日もいつでもそばに、心の中に感じるから幸せなのだと思う。
ずっと恋をしているときみたいに。

Miles Away

台風の影響で波が高い。荒れまくっているのだけれどターコイズブルーの上に真っ白な泡が乗っかって押し寄せてくる感じがどこか外国の景色のようで、映画やビデオを観ているような気分になり、しばらく口を開けたまま眺めていた。スタンドのお兄さんに波乗りできるんじゃないですかと言われ、ボードを抱えて駆け出しそうになる・・というのは嘘で、波にもまれてぐるぐる水の中を転がされているのを想像してしまい、本当に鼻の奥がゴンと痛くなった。
夜は楽しみにしていたドラマの途中で寝てしまい、朝、ビデオを巻き戻して見た。作り物の話がどこまで本当の世界に影響を与えるのか、僕はものすごく単純な人間なので、夢物語でなく、こんなことが本当に起きたらいい、少しでも世の中が良くなるように今を変えようと思う人が増えたらいいと本気でTVが起こすプラスの影響力を見てみたいと思った。

ロングバケーション

「音楽がある星に産まれて良かったー!!」なんて織田裕二ばりに叫びたくなるくらいに好きなくせにCDをほとんど買わなくなってしまった。きっとレコードの時代のままだったら部屋の床が抜けるくらいたまってたと思うけれど。だからせっかく例のボーズが届いてもあまり活躍しない。音は十分満足しているが興奮して鳥肌がたつほどの中身を持っていないのだ。すぐに飽きてしまうからとCDを買わずに聴きたい曲だけダウンロードするか、古いものや邦楽ならばレンタルで済ませてしまう。夕方ふと鼻歌のように口ずさみ、何で今この曲?と思いながらネットで調べてツタヤで借りてきたのが大瀧詠一のロングバケーション。高校の頃にでたアルバムでそのときは甘すぎて実はあまり好きではなかった。ただ、ほかの流行の音楽とはあきらかに違うなとは感じていたが、聴きこむほどではなかった。文化祭の予選(見事に落ちました)で二郎が歌った「恋するカレン」も思い出深いけれど、僕が一番好きなのは「さらばシベリア鉄道」。なんて優しい声なんだろうと思う。そしてあの声の裏返しかたはきっと誰も真似できないな。
natunoyugure

僕とオンの修行の日々

もう子供の頃のように感情を爆発させて泣くことなんてできない。
昨日はまだ早いが母の日のプレゼントにと相棒が家で料理を作り一緒に食べようと実家に持って行った。オンは基本的に車に乗るのが好きでいつもは比較的おとなしくしているのだが、昨日は暑かったせいもあってか窓から顔を飛び出させたり、車を止めるとすぐに外に出たくて運転席の僕の膝に乗っかかってきたりとなんだか騒がしい。実家でも落ち着かず暴れるので何度もトイレか?と外に連れ出すがしない。くんくんと匂いを嗅いでひっぱりまわされるだけだ。まだ子供だから仕方ないとか、ちゃんとしつけないからだとかいろいろと言われていることが頭をめぐる。母親にも「なんだか痩せて疲れているように見えるけど病気なんじゃない?」と心配され、今時メタボで痩せなきゃという人が多い中で、何でそんなことを言われるのかさっぱりわからず、相棒からもパソコンのやりすぎで電磁波にやられてるとか言われ、不健康な生活送ってるのオレ?と自問する。犬に癒されて静かにのんびり暮らしてるつもりが実はどんどん溜まったストレスが顔や体にでてきているのか。痩せるのは健康な証拠だと思っているのに。プラスの感情もマイナスの感情もエネルギーとして発散させるのが大人になったらへたくそになってしまうのだろうか。
僕は飛び掛ってくるオンを本気でねじ伏せ拳で殴りそうになったり首を羽交い絞めにして力を入れてしまいそうになる。
しかし、なんとか踏ん張ってそれをやらず、そのかわりに言ったってどうせわからないだろうと言葉の刃を突きつけた。
「オン、もうオレについてくるな。オレはもうお前なんか嫌いだからな。食い意地ばかり張って何かもらえるからついてくるんだろ?もう周作のところに帰れ」
オンは下から僕をじっと見つめている。言われてもオンは僕がトイレに行くときも寝室に行くときも必ずソファから飛び降りて僕についてくる。
今日は店にいなくてもいいように相棒が一緒に家にいて寝かせてくれている。僕が昼を食べに戻ると寄ってきたが邪魔をしないように床でまた寝始めた。いることを忘れるくらい静かだったが、しゃっくりをするようにヒクヒクとなく声が聞こえてきて、見ると寝ながら泣いている。夢をみているのかと近づいてみたら床が濡れていて、涙を流しているみたいだった。でもきっとよだれだ。

目からうろこ

毎週決まった曜日をお休みにして定着させないとお客様に迷惑がかかるからと、ずっと曜日を決めて定休日としていたが名瀬の時は日曜休みにしてみたり、ここに越してからは火曜休みで始まり、今は水曜に落ち着いたけれど、何曜休みが一番いいのかはいつも悩んでいた。「自分も毎週水曜がお休みだからなぁ」というお客様もいらっしゃるし、僕らも自分の休みに行きたいところが同じ休みだとずっと行けなくなってしまうのだ。やはり火曜、水曜はお休みのとこが多い。週2日休みにしてしまえば、どちらかで行けばいいということになるのだが週2日も休む余裕はない。けれど僕らも島のいろんな店に遊びに行きたいのです!
昨日、雑誌(hanako鎌倉&湘南特集)のお店紹介の記事を見ていたら毎月5、10、15、20、25、30日がお休みの店があり、なるほどと思った。
そうすればいつも決まった曜日がお休みということにはならない。土日、祭日と重なるときは翌日をお休みにすればいいのだ。ということで早ければ来月から5の倍数でアホに・・いやお休みにする予定です。
また正式に決まりましたらお知らせいたします。

お出かけしましょう!

ガソリン高いから節約してなるべく車に乗らないようにしようとみんなが思ったら困るところはたくさんあるだろう。車に乗らなくても電車や安いバスがあれば別だが。島こそ車がないと不便極まりないのだ。道路特定財源が一般化されたらドライバーが不公平だと怒り出すとTVのキャスターが真顔で言っていてびっくりしたが、道路を使うのはドライバーだけではないし、ドライバーだって道路のためにガソリン税を払っているのではない。仕事をつくり、お金を引っ張るために余計なものを作ってはいけないのだ。誰でもわかることが当たり前のように起きていることが腹立たしい。と、最近怒ってばかりだ。
送料無料だったり、時間が省けたり、全く動かないで欲しいものが手に入る便利な世の中はどんどんエスカレートする。そういう僕だってここにいながら近くにないことを理由に本はネットで注文をする。最近は食料品までだ。
犬を飼ったらLLbeanが気になってネットでカタログを見る。でも吉祥寺のショップで現物を見てそこで買おうと思い、出張のときに寄ってみたら売り場が思いっきり縮小されていてこれはきっとネットのせいでただの倉庫になってしまったんだと思った。店舗が魅力なくなってしまったのはすごく残念。ネットでみていいなと思って、実際に行ってみるとがっかりな店は多い。街が面白くなくなるのはここにも原因があるのかもしれない。

昨日見た夢

曇っていて蒸し暑い。近くの国道を走る車のほとんどが「れ」ナンバーか、たまに「わ」だ。やはり観光のお客さんが来ているのだろうか、一応はGWらしい。せっかくなのでスカッと晴れた青空を見せてあげたいと思う。海の色ももっときれいなのに。
夢でしかいけない場所があって、昨日もそこに行って来た。
何度も同じところが出てくるのが不思議で(毎回少しずつ微妙に変化するのだが、それでも基本は同じ場所と建物)これは何か意味があるのだろうかと考える。デジャヴみたいにいつか本当に現実に現れるのかもしれない。緑の芝生がずっと続く広い公園のようなところに大きな木があり、その横に2階建ての縦長の家がある。
少し古い作りで和式ではなくてなんとなくアメリカっぽい。そこは取引先の事務所だったり、店だったりする。
葉山でも代官山でも吉祥寺でもない。世田谷あたりのイメージに近くもしかしたら自由が丘か。駅は近くないけれど線路に近いというか、駅と駅の間くらいにあって、てくてく歩いてやっとたどり着くような場所だ。そこには知っている人が働いていて、僕はそこに客として訪ねている。昨日は後から堺正章がやって来て、ちょっとエラそーに買い物していった。
とても緑がきれいで光に包まれた理想の場所なんだけれど、やはり
こんな店があったらいいなという願望の現れなのだろうか。