ORANGE

一度吐いたものをまた食べて、そしてもう一回吐いた。なんとなく元気がないなと思っていたらやっぱり調子が悪かったのだ。きっと山の散歩の時に食べた山椒魚の干物×2のせいだ。山の道には日替わりでいろんなものが落ちている。雨の日の夕方にはミミズがたくさんいて次の日には干物になっている。山椒魚も生きたやつは見たことがない。いつもガビガビになってアスファルトにこびりついている。
朝いつものように5時に起きたら、オンはもうすっかり元気になっていて一緒に海の散歩に行く。ほっしゃんもついていきた。ほっしゃんも足の具合がぐんぐん良くなっており、オンに追いかけられても全力で走れるようになった。もう夜が明けて明るくなっていたのだが、薄く朝もやがかかっていて太陽がどこにあるか最初はわからなかった。見回したら山のシルエットの横にオレンジ色の大きな球が飛び出すようにあった。ちょうど奄美パークの先、島の東の端のほうにぽっかりと浮かんでいる。全然眩しくなく薄い雲の膜でオレンジのグラデーションがかかったようにみえる。携帯を持ってこなかったのが非常に残念。でもカメラに収めてもきっとこの感動は伝わらないだろうと思った。明日も見れるだろうか。明日は相棒も叩き起こして連れてこよう。三文の得どころではない。見ないと大損だ。本当に信じられないくらいでかいんだから。