出張中の話題をもうひとつ。島で産まれ育った人間でも何十年も都会に住んでいれば道もおぼえ車でどこへでもいけるし、電車でだって乗り継ぎにとまどうことなくすいすい移動できる・・はずだったのだが、地下鉄の路線が増えたり、駅もどんどん改装してどこに出るかわからなくなったり、一番困ったのは初めてパスモを使ったときで、これはきっとテレフォンカードのようなもので定期のように切符と同じところに通すんだとばかり思っていた。
ところが穴に入らず、つっかえてしまい後ろの人にあやまりながらいったん後ろに戻る。相棒はピッとタッチして普通に中に入ってしまった。教えてもらい入ったけれどカードのどこにも磁器テープなどないしICチップもない。どこで反応するかわからず首をひねる。
改札の中にはパスモの表示がなく、ICとだけあったり、suicaとしか書いてなかったりしてそのたびに改札を横にずれながら流れを止めてしまった。本物のおのぼりさんだ。
いちいち財布から出さなくてもそのまま財布ごとピッとできるんだよと教えてもらっても「だって、銀行のカードやクレジットカードだって入っているし、もしスタバのカードの残高も一緒に減ったら困るじゃん」と心配する。厚い(現金は入ってないけれど)財布でも全然大丈夫でどんどん便利になっていくのを実感した。上京したてのころはホームと電車の隙間をまたぐときさえどきどきしたのを思い出した。
ありがとうございます
風が強くて倒れていないかと仕事中あれほど何度も見に行ったくせに夜はすっかり忘れていて朝あわてて看板を下げにいった。名瀬の店を解体したときにでた廃材を使って作ったものでベースに友人夫婦からいただいた黒板式の看板(名瀬のときはこれをそのまま使っていた)を使っているせいもあり、粗末には扱えない。
風が吹いたら倒れそうなのは本体のほうで、島に必要でないものならば自然淘汰されていくものだと思っている。僕がそれでも絶対に負けたくないと思うのは、僕にとってここで店を構えて生活していること自体が今までいろんなことを経験し、出会いを積み重ねてきたからこそ生まれたもので奇跡のようなことだと思っていて、それを一緒に喜んでくれたり、応援してくれた家族や友人、取引先、そしてお客様がいるからだ。奇麗事のようだけれど、お金を稼ぐ手段としてではなく喜びを分かち合う輪の中に自分が、店があることのほうが大事でその輪をもっと大きく広げていくことが僕らの仕事だと思っている。
昨日、大切なメールが何故か迷惑メールフォルダに入っていてあやうく消してしまうところでした。その返事を書くために4時間もかかってしまい、結局それでもほんの十行くらいの短い文章で何度も読み返したあと送信したら文字化けしてしまい、もしかしたらそれが届いているかもしれない。自分の日記ならばこうして何でも書けるのに特定の人にきちんと思いを伝えようとするとどうしても余所行きの言葉でギクシャクしてしまう。と、いうわけでこれを読んでいただけたら嬉しく思います。
ずっと一緒に!
四日間離れている間にものすごく大きくなったと思って体重を計ったら実際はほとんど変わってなかった。出張中も海沿いのカフェや街中のショップや人ごみに混じって大通りを散歩する犬たちをたくさん見かけた。すれちがう犬とも飼い主さんともみんな心が通じる気がした。全部オンのおかげだ。店で一緒にいられるならなるべくそうしたいと思い、お客様にご迷惑をかけずに大人しくいられるようにただいま訓練中。
あまり見てくれている人はいないだろうと思っていたのに「更新されてると嬉しくなる」と言ってくれたS君、本当に嬉しかったです。マメに更新します!
出張から戻ってきました
約8ヶ月ぶりの出張でまた浦島太郎になったような体験をした。下の日記に書いた海沿いのマクドナルドはもう無くなっていて、その向かいにあった黒いラブのいたサーフショップも違う店に変わっていた。新しいお店のオープンの影でどんどんなじみの店が消えていく。辻堂のアフタヌーンティーが無くなったときもショックだったし、藤沢の和田通だってそうだ。生活の場の距離だけではなく時間もどんどん遠くに流れていく。出張は仕入れのための大事な仕事だが、僕にとってはもうひとつ、自分の現在の立ち位置の確認のような作業も含む。何にも無いところから刺激を求めに行くようなことでもあり、それは人と会うこと、話をすることが一番で、今回もいろんな方からお話を聞くことができた。そしてこちらから相手に自分のことを話すとき、話しながら自分が今、どんな状況にあり、どんな気持ちでいるのかに気付かされることが多い。うまく本音を引き出されているのかもしれないし、普段はあまり深く考えていないからかもしれない。自分が今何をすべきなのか、自分の何を正していかなきゃいけないのかを考えるきっかけを与えてもらった感じがする。毎回お酒を飲みすぎて最後は話がまとまらないまま終わってしまう感があったので今回は飲まずにいこうと決めていたのに、気がついたら水のようにガバガバ飲んで(飲まされて)いて、普段はほとんど飲まないのですぐに酔っ払ってしまう。最後に永井さんとお話したときも一言も聞き漏らさぬようしっかり耳を傾ける姿勢でいたのだけれど、あまりにも水分を多くとってしまったせいで途中からおしっこを我慢する姿勢に変わってしまい、最後はまたまた時間切れ。本当にいつもあっという間に終わってしまう。三日間かけて東京、神奈川の端から端へそして都会の真ん中も歩いたが、何にも無いところから何でもあるところへ来て気づいたのはもしここで暮らしていたら毎日が簡単に満たされてしまい自分がそこから新しく何かを産み出すという気持ちなど全く沸かないかもしれないということ。満たされないからこそ湧き出るエネルギーを大事にしたい。
出張でお休みします
19日(火)20日(水)21日(木)の三日間、出張のためお休みいたします。22日(金)は午後2時から営業いたします。
けさの新聞でケンタッキーが近々無くなることを知る。TVのCMを見て、食べたいと思っても島では食べることができないものがまた増えた。
ファーストフードがいいか悪いかは別にして、せっかく島にもあったものが無くなるのは残念。やはり島の人間の口には合わなかったのだろうか。二十歳くらいの頃、チキンフィレサンドとコーラのセットをランチ代わりによく食べていた。本当にいつでも食べられる定番だった。業績不振が理由ならばうちはとっくの昔になくなっている。
売れない(儲からない)のを覚悟でやることを理解できる人は少ない。
チェーン店だから基本的に中身は同じだと思うが、せっかく奄美店なのだからできれば立地や内装を他と変えてほしかった。僕が茅ヶ崎のマックが好きだったのはそこから海が見えたからだ。それだけでも十分魅力的。例えば、もしスタバやタリーズが奄美店を作ったら儲からないだろうけどその姿勢はめちゃめちゃかっこいい。出勤前の早朝や仕事帰りの夕方に海を見ながら酒ではなくコーヒーを楽しめるバーのようなものがあれば毎日がもっと楽しくなる。一人でふらっと立ち寄って流れている音楽を楽しんだり静かに本を読んだり、仲間や家族、恋人と待ち合わせをしたり。がやがやと人通りの多い街中でもオアシス的な役割を果たしているが海沿いにあればもっといい。
新着!
「あったかいね~、畑で日向ぼっこしたいくらいだね」と言ったおばちゃんに「うーん、陽が射していればね」と返し、「雨雲全然見えないからジーパン洗っちゃおうか?」と言った相棒に「いやぁ~どうだろう」と返事しながら、もう今日も絶対に雨が降るし、冷たい風が吹くだろうとわかっていた。今年の二月は最悪だ。ずっとブレーキがかかったままの感じでいる。そんな中で大きめの箱で納品があった。中身はTシャツで長袖と半袖が一緒に入ってきた。新しい商品を袋から出して検品して棚に並べるという作業はいつも楽しくて仕方が無い。洋服屋になりたての頃からずっと繰り返してきたのにいつだって変わらずにワクワクする。今回は展示会でサンプルを見ていなかったので色、サイズの確認のために1点ずつしか頼んでいない。商品を仕入れるのはそれが売れるからではなく、売りたいからで、自分も欲しいからだ。S+CのTシャツの魅力は洗い晒した独特のヨレ感に明るくてもケバさのないナチュラルな色で今年もマーブルチョコみたいに美味しそうな赤やグリーンのほかに落ち着いたモスグリーンも加わった。夏まで切らさずに置いておきたいと思うが次回の入荷はまだ未定。今回の分は早い者勝ちということで。
お知らせ
ショップ名をタイトルにしているくせに個人的な日記を、しかも不定期に書いていてあまり役に立たないブログですが、もう少しお客様とのつながりをもちたいと思いプロフィール欄にメールアドレスを載せました。商品の入荷のお知らせやお問い合わせなどもメールでやりとりできたらいいなと思っています。別に商品のことでなくても構いません、何でもお気軽にメールを送っていただければ嬉しいです。
いい刺激をいただきました
名瀬に行くときは実家とおじさんのやっている床屋とスーパーに寄るくらいで、街なかや飲み屋街に行くことは滅多にない。島で生活するのに必要なもの、最低限の買い物や用事でしか出かけないということだ。もっと行動範囲を広げたいと思うのだが犬が来てからはますます近場が多くなった。こないだ、お客様に商品をお届けするために以前住んでいた家の近くまで行った。車で通ることはあっても歩くことは無かったので少しずつ変わっていることには気づいてなかった。リニューアルされたその店の中に入ったのも引っ越してから初めてで、お客様にはこちらまで来ていただいているくせに自分はすっかりご無沙汰してしまっていることに今頃気づく。自分たちの思いをきちんと形にされ、本当に島にはこんないいものがあるよと自慢したくなるようなお店で嬉しくなった。多分、僕が知らないだけで他にもそんなお店はきっとたくさんあるんだと思う。島に遊びに来る人のためだけではなく、そこに暮らす人たちにとっても本当に魅力的なお店がどんどん増えたらいいと思う。僕らもそうなれるようにまだまだ努力しないといけないし、反省も多いが負けずに頑張ろうと気持ちが前向きになる。
進化する道具
やっと晴れた。今の時期、お店は春物で華やかにいたい。
少しずつだけれど入荷もあり、商品を入れ替えたのでだいぶすっきりとしている。そのなかでさすがに雪は降らないにしても雨風が激しく寒気に閉じ込められたような日々が続いたのはきつかった。気持ちも篭る。東京で暮らす息子がアルバイトをして自力でパソコンや携帯を買い、LIVEメッセやスカイプが使えるようになったというのでこちらもヘッドセットを買い、ソフトをインストールしたりアップグレードしたりした。僕のPCはもともとMEでもう8年目になるから中身だけ新しくなってもいろいろと不便(動作が遅くなったり)が起きる。結局元に戻したりしたのだが、音声通話やチャットはできるようになった。僕自身パソコンはあまり得意ではなかったけれどギリギリ何とか使えていて、今の時代、こんな田舎に住んでいても(田舎だからこそ)無いと本当に困る道具になっている。果たして進化についていけるかどうか。