生き物

三寒四温。先日の日曜などは壊れたのかと思うくらい暑かったのにまた寒さが戻ってきた。まだ家の周りをうろちょろしている三匹の子猫のうちの一匹、ほっしゃんはオンとすっかり仲良くなっていて、お互い体を舐めあったり体を寄せ合って日向ぼっこをしている。昨日はあまりにも寒くてオンは家の中で寝ていて、ほっしゃんは寂しいのかずっと僕らのあとをついてまわり、かわいそうなのでオンの代わりに僕らが店の横でひざの上に乗せて一緒にいてあげた。もういっそのことほっしゃんも家にいれてしまおうかとも思ったがやはり親や他の兄弟と一緒にノラはノラのまま外で自由にさせておくほうがいいだろうとせめて寒さをしのげるように簡単なダンボールの小屋だけ用意した。夜、閉店後に店をでるとほっしゃんが駐車場のほうで何かをつかんだり追っかけたりしていて、近づいてよくみると本当に小さなねずみの赤ちゃんだった。どこも傷ついてなく、遊んでいるだけだったが野生で生きるということはそれを食べなくてはいけないということで、ほっしゃんもねずみもかわいそうになってしまい、ちょっと複雑な気持ちになった。
ほっしゃん、くろくろまーち、おん.jpg

ボケるには早過ぎ

真冬のはずなのに春のような穏やかな気候のせいか、日中でも眠い。
最近、物忘れがひどいようで「ねぇ、あれ知らない?」と聞くと「まただ。知らないよ~自分で考えなさい」と返ってくる。昔のことはようく憶えているくせに最近のことは簡単に忘れるみたいだ。映画の「博士の愛した数式」みたいに毎朝、自己紹介しなければいけなくなったりして。僕はお店を始めた頃からお客様のお名前をフルネームで覚えるのが得意で、相棒は何を買っていただいたか(靴のサイズとか色、形も)をちゃんと記憶していたから二人でやっと一人前の仕事をする。ところが、店を移転してからあまり日々の変化がないせいか、例えば朝、猫にご飯をあげたっけ?とかオンがウンチしたのはいつだっけとかもう昨日と今日が変わりなく同じで何でもごっちゃになってしまうのだ。昨日いらしたお客様も僕はちゃんと顔は分かるのにそれ以上は何も浮かんでこなくてお帰りになったあとで気になってしまい、相棒に「多分名瀬のときにいらしたお客様なんだけど・・何を買っていただいたのか思い出せなくて」と話した。今日はまた別のお客様にやはり名瀬の頃にお買い物していただいたと聞いてそれもすっかり思い出せないのが恥ずかしかった。島にいらした際にわざわざここへ寄っていただいたことがとても嬉しかったし、移転したことは知っていたけれど場所はネットで調べましたとおっしゃって、それもまたこのへっぽこな日記が少しは仕事をしたのかと勝手に喜ぶ。実は看板も毎日人目につく道路脇まで持っていくのをためらっていたりして、もしかしたらこれを見て気になったお客様がいらっしゃるかもしれないんだぞと自分に言い聞かせながら出している。本当にへそ曲がりだ。

LOVEラドール

窓を開けた瞬間、ふわっと生暖かな風が吹いてハワイみたいだと思った。まだ寒い日はこれから何度も来ると思うけれどすっかり春のような気分。昨日の休みはスケジュールがいっぱいで大変だと相棒は言っていたが全然、充実した一日だった。まず午前中、赤木名の歯医者さんに相棒を連れて行く。歯が痛くてもなかなか行こうとしないのでさっさと電話して予約を入れたのだ。治療してもらっている間、オンと一緒に公民館の図書館に本を返しに行った。その途中道路の向かい側のお店の中から若い女の子の熱い視線を感じた。満面の笑みを浮かべて店の外に出てきたので知っている人(お客さんとか)かな?と思ったら「もしかしてラブちゃんですかぁ~かわいい~」 と僕ではなくオンに抱きついた。ラブが大好きで飼いたかったけれど、一緒に住んでいるおばあちゃんに飛びついたりしたらいけないからミニチュアダックスとパグを飼ってることやオンと同じ女の子で、避妊手術をしないでなるべく自然に生かしてあげてることなどもう生き生きと嬉しそうに話してくれたのがとても可愛かった。当然、僕が一人で散歩していたら絶対にありえないことだ。夕方はビッグⅡで買い物(トイレシーツや犬用シャンプーなどほとんどオンのもの!)や名瀬まで散髪に行く用事の合間に夢紅に寄る。お二人にも本当に孫のようにかわいがってもらい、オンはとても嬉しそうだった。本当にモテまくってうらやましい限りだ。

あけましておめでとうございます

つい、こないだ夏のような日差しだと思っていたのに、寒波に包まれて南の島でも凍えるような寒さを感じる。実家に向かって車を運転しながら、正月だって365分の一日でいつもと変わらないはずだけれど厚い雲のすきまから海や岬に射す太陽の光をみて厳かで特別な空気、気配を感じた。正月に働いている人もたくさんいると思うが、ゆっくり休んで家族でのんびりした時間を過ごすことで穏やかな幸せを感じ、また今年も気持ちを新たに夢や希望を追いかけて頑張ろうという気になる。また島の外の人たちとのつながりのありがたさもあらためて感じ、大切にしていかなければと思う。
みなさんが幸せな一年を過ごせますように。
2008年のAIRYも宜しくお願いいたします。