雨の日がいい天気なら、今日みたいなピカピカの晴れの日はめっちゃいい天気。特に冬は空気も澄み、陽だまりが暖かくて気持ちいい。
犬がきてまだ三日のくせに、犬のいる暮らしいいよ~と言いふらしたくて仕方ない。昨日は相棒が何度も起きてかまってあげてくれたおかげで僕はちゃんと寝ることができた。朝は洗濯ものを干す間に一緒にテラスで遊ぶ。猫たちは警戒して特にグレはグゥゥーと低く唸ったりカーッて威嚇したりした。犬は最初は少し怯えていたが、そのうち全然気にしないで近づいたりした。その度にチビたちはピューと逃げるのだがそのうち仲良く遊んでくれるのだろう。犬が一匹増えただけでなんだろう上手く言えないが、鍵を拾い、扉を一枚開いたような、何かが動き出すような気分でいる。我ながら単純だと思うが、最高の誕生日プレゼントだったかもしれない。
何も用がなくても「いい天気じゃやー」と電話してくれる友達に薦めたのが山崎まさよしの新しいアルバム「COVER ALL」のYO!のほう。カバー曲を聴いていていいなと思うのは原曲とちょっとフシを変えて歌うところで、気に入ったのはTrue Colorsの♪call me upと歌うところ。
オン
昨日はお休みで雨の中、犬を迎えに行った。一番人懐っこいからといとこが選んでおいてくれた子犬は首に紫の紐を巻いて待っていた。おそるおそる近づくと足元にじゃれてくる。後ろから母犬がそっと手を舐めてきて、よろしくお願いしますと挨拶をされた気分。養子縁組のような感じでなんだか厳粛な気持ちになる。抱きかかえたときにずしりと重みを感じた。相棒が抱っこして車の後ろに乗り、ゆっくりバックさせながらかおりちゃんに手を振る。子犬は泣かずにじっと大人しく窓の外を見ていた。産まれたところを離れ、親から離れ、知らない場所へ連れて行かれるんだと僕は勝手に犬の気持ちになってしんみりとした。車酔いしないように慎重に運転しながら「寂しくないからね、いつも一緒だからね」と声をかける。名前は温もりの温にしようと思ったが中国の首相と同じなので音楽の音にした。家についてからも大人しくずっと僕にくっついて寝ていた。おしっこもウンチもしたが最初は床で、匂いをつけてシートにするようにしてもまだ成功率30%くらいだ。夜は一人で寂しいのかずっとキャンキャン泣いていてそれでそばに行くと抱き癖がつくから駄目だというので我慢したがやっぱり辛かった。それで完全に寝不足。今夜は躾よりも愛情のほうを優先してずっとそばにいるつもり。
NOVEMBER RAIN
しとしと雨。新聞(集金)のおばちゃんがたくさんおしゃべりしていった。このところ夜中の二時に目が覚めてしまったり、無意識だったが少し精神的に不安定な感じで、ちょっと気持ちがささくれ気味だったので、おばちゃんとのおしゃべりは薬みたいに染みた。息子さんや娘さんの話、最後は犬や猫の話まで。
うちにももうすぐ犬がやってくる。いとこの所で産まれたラブラドールとドイツのワイマラナーという犬のミックスだそうだが、見た目は純血の黒いラブみたいだった。毎日うちで昼寝している猫たちと果たして仲良くなれるかどうか。ずっと犬と暮らすことを夢見てきたけれどいざとなると不安も多い。でもおばちゃんの話はとってもあったかく何度もうなずいて聞いた。おばちゃんが「今日みたいないい天気の日は、・・って雨なんだけどね」と言ったのも農家にとっては恵みの雨の意味なんだけど、僕も雨の日がいい天気っていう気持ちはよく分かる。昔から誕生日も雨の日が多かった。静かに、いろんなことに感謝したくなるのがいい。
世代を超えて
空一面真っ白の完璧な曇り空。ずっと携帯電話など無縁だった僕の友達が携帯を持つようになり、写メールや絵文字入りのメールを送ってくる。昨日はメールじゃなくて電話が来て、たまには声を出さないと調子悪いからと言っていた。幼稚園から高校までずっと一緒だったが
これは奄美を知らない人に話すとみんなびっくりするが、実は通った学校はどれもマンモス校で一クラス40人で8クラスもあったから僕がその友達と仲良くなったのも高校で同じサッカー部に入ってからだ。
高校を卒業して25年も経てばお互い見た目は多少?変化したが中身はそのまま変わらずにいる。その友達の甥っ子が奄美市の市議会議員になった。
最年少の25歳。彼が産まれた歳に僕らは島を離れ東京に行った。
1982年の事は今でも鮮明に思い出す事ができる。
僕らは外に向けての好奇心ばかり強くて島のことを考えるどころか自分の将来さえも全く考えていない子供だった。
島に帰ってきて感じたのはいろんなことをあきらめてしまった僕らの世代よりももっと若い人たちが真剣に島の事や暮らしを考えて頑張っているということだ。その若く元気な新しい政治家に僕らはきっとたくさんの希望を託すし、そしてずっと一緒に頑張らなくてはいけないと思う。僕の友達やその両親や周りの人たちが希望に満ちて明るく笑うように、それがそのまま島全体に広がっていくように。
隅々までもきちんと!
4時に目が覚め、すぐにパソコンのスイッチを入れてもここにたどりつくまでに一時間も掛かってしまう。画面が表示されるまでじっと我慢して待ち、ようやくカーソルが動いてキーを叩いても変換表示されるまでも超スロー。おまけに時々固まって画面が真っ白になる。とここまで書くのに30分。PCまでもが島人になってしまった。新しく買い換えれば済む話なんだけど。
それとは別にパソコン、携帯電話など便利な道具のおかげで島にいながらでもできることはたくさん増えた。が、それでもまだまだ環境が整備されてないため、ハンデを感じるときがある(例えばチケットを取るとき、特に飛行機)。それは島に限らずだろうが中央からの距離が遠いだけで後回しになるものは多い。まずは地域限定だの都市部からスタートして順に地方へというやり方はおかしい。ネット限定の特典サービスなどもたくさんあり、知らずに損をしていることも多いと思う。本来はもっと公平であるべきものだと思う。地上波デジタルだってそうだ。やるならいっぺんにやってもらいたい。
柿
午前中、洗濯物が乾くのに適当なくらいに晴れ間がでて、その後はどんよりと曇っていたが雨は降らず、やっと少し冬っぽい景色になった。
先週、東京に住むもう一人のばーちゃんから柿(何故か奈良の種なし柿)が届いていて、相棒が出張中なので(自分で剥くのが面倒で)そのままにしていたら一個だけ赤く柔らかくなってきたので、どうしようかと考えた挙句、ふと思いついていつも野菜をくれるおばちゃんにおすそ分けに行ったら、おばちゃんの畑の向かいの畑にももう一人知り合いのおばあちゃんがいたのでもう一回家に戻り、袋にいれて両方に持って行った。ついでにガソリンスタンドのお兄さんにも。はじめからそうすればよかったのにあまりにも気が利かない。で、スタンドのお兄さんは柿をそのままがぶっと齧り、それがあまりにも美味そうだったので自分も真似して食べてみた。あまりの美味さに驚いた。種無しだから残ったのは見事にヘタの部分だけで全く無駄が無い。夕暮れの縁側で一人で食べていたらばーちゃんを思い出しふと寂しくなってしまった。