昨日とまったく同じ空。晴れているのに曇り。新聞には靄(もや)だと書いてあった。蓋をされたなべの中にいるみたいで海は全然青じゃなく、白い空気と同化して消えてしまい、山もそこだけ影のようにグレーが濃くなっているだけでちっとも緑じゃない。太陽もぼやけて中途半端な眩しさだ。もし2年後の皆既日食がこんな天気だったら台無しだ。そしてそれどころかもしかして、もっと温暖化が進んだ近未来の地球の晴れた日というのは毎日こんな風かもしれないと思ったら本気で恐ろしくなった。真っ青な空と海、白く大きな入道雲、そして生き生きと輝く濃淡のある緑。何もない奄美で一番自慢できる夏の風景なのに。