毎週楽しみに見ている。原作のリリーさんが同い年(多分)ということもあり、まだ読んでないが本もずっと気になっていた。僕も思い出をたくさん抱えて生きているからきっと重なる部分は多い。
上京した頃の東京の印象は意外に空気は澄んでいて空も青く緑も濃く夢に溢れすべてがきらきらと輝いて見えた。本当にまぶしくやさしい春の景色だった。誰かが言っていたが目に見える情景はすべて自分の心で捉えたものだからそれは心の状態がそのまま春のように明るかったのだと思う。どこに行くのも楽しくホームシックなども全然なかったし一人暮らしの自由を満喫していた。お金は無くてもバイトもできたし、不安を感じる事など一切なかった。ただ学校に関しては不満だったが・・・。
ドラマを観ていて思い出したのは、小学二年の頃、宿題で絵を描くことになり、港まで母親と一緒に大きな船を書きに行ったことだ。冬のどんよりと曇った日、ゆらゆら揺れる大きな鉄の塊でできた貨物船の前に二人で座っていると自分たちがすごく小さくかよわい存在に思えてちょっとさびしい気持ちになった。母はとなりでずっと僕の書く絵を見てくれていた。暗くなるまでかかって書き上げた絵は学校内の小さなコンクールで入選となり、教室に飾られただけだったがすごく喜んでくれたのを覚えている。
もうひとつドラマでちょっと悔しいのは自分と重なって見えるのが実は速水もこみちではなく、おとんの泉谷しげるのほうだということ。