紺碧

昨日の奄美は快晴で思わず「アオいなぁー!!」ってCMみたいに
叫びたくなるくらい海の色が綺麗な深いブルーだった。
思い切って自転車で夢紅まで行くことにした。
坂を上りきることができるかどうかちょっと不安だったがなんとか途中で降りずに頂上までいけた。
そこからの土浜、その先の立神(岩)、もっと先の喜界島まで見渡す風景はいつみても感動的。
車だと一瞬だが今回はゆっくりと味わえた。
途中で干からびたハブの死骸まで見つけた。
自転車で出かけたくなったのは天気のせいだけじゃなくて前の晩にお客様からいただいた山羊汁と生肉(生まれて初めていただいた)のおかげかもしれない。
飲むと体がカーッと熱くなってエネルギーが沸いてきた。本当に美味しかったです。
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それから夕方には夕日に照らされた入道雲がちょうどスクリーンのようになり、空港あたりから喜界島のほうへ大きな虹が映し出された。これは肉眼で見るしかない。贅沢の極みです。

大切な時間

原宿で子供たちと待ち合わせをした。
美味しいものを食べたり、一緒に買い物を楽しんだりするつもりだったが、ただただ歩き回っただけで終わってしまった。
平日でお互い仕事や学校を終えたあとなので疲れもあったが、行き当たりばったりのデートのように、たびたび「どこに行くの?」って娘に聞かれて少々焦った。
原宿ならカフェも服屋もたくさんあるし、どこを回っても楽しいと思ったのだが、なんだか街の中で一人だけ浮いている感じで楽しめなかった。子供らが食べたいと思うもの、買いたいと思うもの、僕が食べさせたいと思うもの買ってあげたいと思うものが一致しない。僕の思惑は外れっぱなしで会えない時間を埋めるにはちょっとむずかしい場所の選択だった。
「やっぱり吉祥寺にすればよかったね」二人がいった。
いつもは家からバスで来れるから吉祥寺で会うことが多い。
吉祥寺はいつ行っても大きな変化のない街で適当ににぎやかで、それでいておだやかな田舎の空気も一緒に混ざりあっていて、僕らの歩調や気持ちを合わせるのにちょうどいいのかもしれない。子供たちもそれに気がついたみたいだ。
歩き疲れたが、都会の真ん中でふと、もうすぐ僕の背を追い越してしまいそうな息子や髪の毛が伸びて少し小さな子供の頃にもどったような気がした娘の後ろ姿をみながら僕は今の瞬間こうして一緒にいられるだけで本当に幸せで神様に感謝したんだ。

戻ってきました

朝早く羽田空港に向かう電車はいつものように満員だったが、屋根の上に落ちる雨音が耳に新鮮に聞こえた。
電車に乗っていて雨の音に気づくなんて事は覚えが無いから、田舎暮らしのおかげでそんな自然の音に敏感になったのかもしれない。
前に一度、軽くおなかが痛くなり我慢できずに途中下車してトイレに駆け込んだ経験があるので朝ご飯は飛行機のなかで食べる事にしている。雲の上は快晴で作り物の地球儀のようなはっきりした輪郭の太平洋沿岸が見えた。機内サービスのコーヒーをおかわりしておにぎりやパン、デザートにプリンまで食べた。ちょっとした遠足気分だ。
出張はマイルを使ったおともでマイルやバースデー割引、
バーゲンフェアなど安い料金をうまく使って行くようにしているが、この春から航空会社の料金の形態が変わり、バースデー割引は無くなる。
奄美の場合、代わりの先得割り引きではあまり安くはならないので年間の予算を考えると今までのように頻繁には出張に行けなくなるかもしれない。いや、僕らだけの問題でなくこれでますます奄美への観光の足も遠のいてしまう。
航空運賃についてはもっと本気で考えないといけない。
気軽に一人旅や夫婦、家族、友達とのグループ旅行、そして
島出身者の帰省などいつでも安い運賃の設定で島の出入りがもっと頻繁にできるようにしないと本当に閉ざされた島になってしまう。
僕も島で会いたい人はまだまだたくさんいるのに。

密かな楽しみ

出張のため、明日から三日間お休みします。
本日は午後5時半までの営業で、金曜は午後1時からOPENいたします。
いつもは忙しく映画を観る暇などないが今回はなんとかいけそうだ。どれがいいか劇場のHPで調べていたら観たいのがあった。
懐古趣味の僕はタイムスリップものに弱い。
『バックトゥザフューチャー』も大好きだし、以前同じホイチョイプロが作った『波の数だけ抱きしめて』もバイブルだ。
前回は1980年代頭が舞台だったが、今回は90年代初期のバブル全盛時代。リストを見ると音楽がいまいちつまらないがきっとまばたきできないぐらい画面に釘付けになるに違いない。

友達

幼稚園の頃からの友達がいる。
家が近いから何をするのも一緒だった。
映画『ボーイズボーイズ』を観てスケボーをやったのも、夏休み早起きしてクワガタ探しにいったのも、部活のバスケ入ってすぐ辞めたのも、ジャンルは違ったがギター始めたのも一緒だった。
でも高校を卒業し、島をでるときに東京と大阪に分れてしまい、以来ずっと交流がないままだった。
二十代の頃、一度彼が東京に遊びに来た時に会い、それからまた10年以上時が経ち僕が島に戻ってから一度店に訪ねて来てくれたのが今から三年前だった。そのときは二人で焼肉食べながら酒を飲んだ。
そして今回も彼は突然現れた。休みの日に雨が強くなったので店のシャッターを下ろしに行くと後ろから懐かしい声がした。びっくりして振り返ると自転車に乗った彼がロードレーサーの格好で笑っていた。大阪からそのまま飛行機で来たそうだ。目の前にいるのが本当に不思議な感じがした。
お互いに年をとって多少外見は変わっても中身は同じでいつでも昔に戻れる気がする。
もっとゆっくり話すことができたらよかったが、今日から一週間いるからまた来るよって彼は自転車にまたがり、風みたいにいなくなってしまった。
そして今日また同じ格好で店に来てくれた。
本当にすぐ近所から普通に買い物に来たみたいにTシャツを買い、また自転車ですーっといなくなってしまった。
遠いところから訪ねてきてくれた友達。
帰った途端、さびしくなってしまった。
僕は、今まで自分勝手に生きてきて、振り返ると友達との付き合いかたもずいぶんあっさりとほったらかしのままだったんだと気が付く。
訪ねて来てくれて本当にありがとう。
昔も今もずっと変わらず君は僕の大切な友達です。
そういえば、自転車乗れるようになったのも同じ頃だったよね。

『東京タワー』

毎週楽しみに見ている。原作のリリーさんが同い年(多分)ということもあり、まだ読んでないが本もずっと気になっていた。僕も思い出をたくさん抱えて生きているからきっと重なる部分は多い。
上京した頃の東京の印象は意外に空気は澄んでいて空も青く緑も濃く夢に溢れすべてがきらきらと輝いて見えた。本当にまぶしくやさしい春の景色だった。誰かが言っていたが目に見える情景はすべて自分の心で捉えたものだからそれは心の状態がそのまま春のように明るかったのだと思う。どこに行くのも楽しくホームシックなども全然なかったし一人暮らしの自由を満喫していた。お金は無くてもバイトもできたし、不安を感じる事など一切なかった。ただ学校に関しては不満だったが・・・。
ドラマを観ていて思い出したのは、小学二年の頃、宿題で絵を描くことになり、港まで母親と一緒に大きな船を書きに行ったことだ。冬のどんよりと曇った日、ゆらゆら揺れる大きな鉄の塊でできた貨物船の前に二人で座っていると自分たちがすごく小さくかよわい存在に思えてちょっとさびしい気持ちになった。母はとなりでずっと僕の書く絵を見てくれていた。暗くなるまでかかって書き上げた絵は学校内の小さなコンクールで入選となり、教室に飾られただけだったがすごく喜んでくれたのを覚えている。
もうひとつドラマでちょっと悔しいのは自分と重なって見えるのが実は速水もこみちではなく、おとんの泉谷しげるのほうだということ。

いつの間にか

出張から帰って来た日はあんなに寒かったのに今日は春を通り越して夏のような気配。半袖TシャツでOKだし、風がなんとも気持ちいい。まだ一週間も経ってないからなんだか寒い日本をぬけだしてHAWAII辺りに旅行に来たような気分になる。今日奄美に観光で来られた方はそんな風に感じるかも。奄美でも二月は寒暖の差が激しいから、休みの日にこんな天気だとちょっと得した感じ。店も新しい商品が入ってきて春の色が目立ってきた。そういえばいつの間にか風邪も治ってる。
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雹!

無事に出張から戻ってきました。
昨日もおとといも天気が良く日中はあったかかったが昨日の夜からぐっと寒くなった。奄美に戻ってきても寒く、空港の滑走路が濡れてたので雨も降ったようだが、家に着き、店を開けてついさっきまでは晴れていたのに今いきなり雹(ひょう)がバラバラと横殴りに落ちてきてびっくりした。なんだか不安定な天気だ。
東京を歩いていてもまだまだ真冬の空気で、ショップもセール中心だったりと全然期待したイメージとは違っていた。無理をせずゆっくり春を待つのが正解みたいだ。初日から歩きすぎて足の付け根が痛くなった。普段全く歩いてない証拠だ。走るのは無理でも歩きならどこまでだって行けると思っていたのに。けさは5時半にケータイの目覚ましをセットしたが3時半から4時くらいに目が覚めた。不思議な夢を見ていて起きてすぐは自分がどこで寝てるのかわからなかった。しばらく真っ暗な部屋のなかで目を閉じたまま夢の続きを空想で埋めていった。なかなか面白い話だったので小説風にまとめてみようと思ったが自分のパソコンがないと書けない。旅の途中だから浮かんだことだと思うのでその場で書けなかったのはちょっと残念。さっき書いてみたがやっぱり今読むと全然面白くなく興奮が冷めてしまった。
それで相変わらず風邪を引いていて、鼻をかみすぎてちょっと痛い。